「ハルハル(하루하루)」とは韓国語で「一日一日」という意味です。日々の生活や思ったことを綴ります。

ハルハル日記

おでかけ

御蔵島満喫。ここも東京なんだなあ。

投稿日:

2004/07/18 日
朝は6時過ぎに目が覚めた。
遠くに見える海は結構荒れているらしく白波が立っていた。
今朝の客船は欠航だった。
朝食前に早く起きた数人で島内の神社に散歩に行ってみた。
「稲根神社」の拝殿があるのだ。本殿は島の裏側の森の奥にあるらしい。
御蔵島はもともとお寺も神社もあったのだそうだが、廃仏毀釈のあおりで
お寺が壊され、神様を全て一箇所にまとめて奉り、その際に島民全てが
稲根神社の氏子になったのだと言う。
大きな木々に囲まれた拝殿の階段は玉石が並べられていて美しかった。
境内には「三宝神社」もあり、ここには三宅島からの独立の際に尽力した3人が
奉られているのだという。その名前を見て驚いた。
絵島生島事件で流された医師の奥山交竹院の名前があったのだ。
絵島と言えば江戸の大奥にいた女性で役者との恋が咎められて長野の高遠に
流され幽閉されて人生を送った。
今年の春、かねてから行きたかった高遠に桜を見に行った時に初めて知った
のだけど、こんなところでつながるなんて!
後で道雄さんに聞くと、絵島と役者の間を取り持った人なのだと言う・・・。
なんだか感慨深い。
拝殿の裏には小さなお稲荷さんと石があり、その脇にはまだ道が山の方に
向かってつながっていた。
いつもなら好奇心で登ってしまう私はなぜかそこには立ち入らなかった。
なんとなく入ってはいけない気がしたから。
仲間の一人が少しだけ上ったのだけど、やっぱりすぐに戻ってきた。
これ以上行ってはいけないと感じたのだと言う。
後で10年島に通っているスタッフのHさんに聞いてみると、彼もわからない
のだが、
いつも島の人にこの先に何があるのか聞いても言葉を濁すのだという。
何かがあるのだけど何かはわからない。
でも島民の精神的な部分で大事にしている何かに違いない。
(後で、道雄さんに聞くと、村で不幸があったので今年は絶対に登っては
いけないそうだ。そして不幸がない年であっても、島民以外の人が登って
いいのかは道雄さんにもわからないそうである。何か隠しているという
わけではなく、判断がつかないといった表情だった。御殿があると聞いた
けど、詳細はわからない。う~ん、わからないことがあるって面白い!)
朝食を取ってから、すぐに海へ。今日は午前中にイルカに会いに行く。
昨日よりも波が高く、海の状態はよくないと言う。
イルカもノリノリで荒波で波乗りをしているらしい。
また、島の反対側にはいけないけど、昨日と同じように海に出た。
でも、正直波の高さはあまり関係なかった。潜ってしまえば穏やかに感じる。
今回は子連れのイルカを見た。子供のイルカはまだ小さくて色も白っぽくてお母さんイルカの傍に
ぴったりと寄り添い泳いでいた。可愛い~。感激。
イルカが遊んでくれた時もあった。おなかを見せて泳いだり、回転したり。
私は追いかけるのがやっとだったけど、泳ぎの上手な人は潜って一緒に回転したり
自由に泳いでいた。うらやましい!
大きな集団にも会った。慌てて飛び込みスノーケルをくわえずに飛び込んだり、
失敗もあったけど^^;
ああ、行ってしまったと前の方ばかり見ていたら横からすーっとイルカが現れて
びっくりして振り向くと後ろからに三頭、下にも二頭・・・。
気付かなかった~。でもこのイルカ達と一緒に同じ海にいると思うだけでも
素敵な体験だった。
船に上がり、太陽や風を感じながら、島の緑を見て、空を見て、飛ぶオオミズ
ナギドリを見て、イルカを思い出して、不覚にも泣きそうになった。
涙があふれてきそうだった。
自然の偉大さ、自然の豊かさ、みんな「生きている」ということ、人の優しさ、
あらゆるものが嬉しかった。
私は幸せだ。私は生きている。大声で叫びたいぐらい。私は幸せだった。
素敵な体験はあっという間に終わり、名残惜しい気持ちのまま陸に上がる。
今回のツアーのドルフィンスイムはこれでおしまい。
一緒の船に乗っていた隣の部屋の二人組みは同じ日程なのに5回潜る。
うらやましかったけど、でもこれもスタッフのイルカに対する思いやり
ストレスを与えすぎないように一日に一回だけ。
それだけに貴重な体験に感じられた。
民宿に戻り、シャワーを浴びたら、子供たちのいるバンガローのあるみんなの広場へ。
ここでおにぎりのお弁当を食べてからまったりとした時を過ごす・・・つもりが。
子供たちが元気でかくれんぼ、ドロケイに駆り出され、いい年した大人たちが
本気で走り回り汗をかき、ドロだらけ。ああ、どこがまったりした時間なの?
でも子供たちとももっと仲良くなれたし、日頃の運動不足も反省し、木に登ったり
走ったり隠れたり。それはそれで楽しい思い出が出来た。
その後、みんなで森へ。
まずは朝、散歩で訪れた「稲根神社」拝殿へ。
つくつくぼうしやヒグラシの大合唱。
子供たちは大喜びでヒグラシを捕まえたり、ナナフシを捕まえたり。
スダジイという巨木が島内には多いのだが、この木は中が空洞になっている。
空洞になっている木に子供たちは登り、穴に入り、おおはしゃぎ。
最後には神様にお礼を言って神社を後に・・・。
次はタンテイロの森へ。
御蔵島には立派な森があるのだが、ガイドがいないと入れないのだそうだ。
だが、このタンテイロは最近きれいに整備され、ガイドがいなくても入れる
唯一の森なのだと言う。
しばらく山を登り、オオミズナギドリの巣を発見し、スダジイの巨木に登り、
集合写真を撮った。
一番上まで登った人たちはつたでターザンのように遊んだようだが、私は
上の方までは行かずに森の中での昼寝を選んだ。
横たわった大きな木の上に体を横たえた。
目をつぶっても森の緑を感じられる。巨木の木陰で涼しいし、新鮮な空気が
何よりも美味しい。
ジジジジジジジジジジジ
一人浸っていたところにヒグラシの声が耳元で・・・。
子供の一人がにやりと笑っていた^^
素敵な森だったなあ。生命力あふれる木々に囲まれて私も元気が出たように感じた。
夕食までまだしばらく時間があったので「やまや」でカキ氷を食べた。
ここは島で唯一の食堂だとか。
高台から海を見ながら食べる抹茶小豆のカキ氷が美味しかった♪
子供たちと別れ、大人達は民宿でまたまた沈む夕日を見ながら夕食。
今日はコタカベという魚が食卓に上った。子供たちが海でタカベの大群に
遭遇したと興奮していたけど、こんな魚だったのかと納得。
食後は、シャワーを浴びた後、今度こそ花火をしようと、また子供たちの
いるみんなの広場へ。
風が強くてなかなか火がつかずに苦労したけど、子供たちはすごく喜んでくれたし、
楽しそうだった。
良かった、良かった。
さて、帰ったら今度こそ宴会だ。なんてったって最後の晩ですからね。
(といいつつ、今日は朝の便も昼の便も欠航。私達が上陸後、船で島から
出た人も上陸した人もいない)
明日も欠航になって帰れれなくなって会社も休んでもっと島でのんびりしたいね~と
口々に言い合っていた。ちなみに先輩O氏は稲根神社の神様に島に残らせてくれと
お願いしたらしい^^;
持ってきた焼酎を部屋で集まって飲んでいたら、道雄さんが他のお客さんがいるから
食堂でやってくれと言って来た。ならば、食堂で道雄さんも一緒にいかがですか?
ってことで、大人組と道雄さんとで宴会が始まった。
島とイルカの感想を述べさせられ、親父ギャグを聞かされ、俺と同じ世代だろと
言われすこ~し複雑な気持ちになったり(一回り違うのよ)
とにかく楽しい時を過ごした。
道雄さんはさすが島の人だけあっていろんな疑問に答えてくれて、
私の知的好奇心も満足満足。
道雄さんは8月初めにある島のお祭り(例大祭)に命をかけてるって聞いていたので、
示し合わせて祭りについて質問したら、祭りのビデオを見せてくれた。
(やった♪狙い通り!)
このビデオはテレビで放映された祭りや御蔵島を紹介する番組のビデオだったので
詳しく島の歴史なども紹介されていてとても楽しかった。
(なのに舟こいでる人が約2名・・・。まあ確かにもう1時でしたけど)
御蔵島がもっともっと身近に感じられて、御蔵島がもっともっと好きになった。
ああ、明日帰れなければいいのに。帰りたくない!

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