「ハルハル(하루하루)」とは韓国語で「一日一日」という意味です。日々の生活や思ったことを綴ります。

ハルハル日記

毎日のこと

少年H

投稿日:

2007/03/04 日
昨日泊まった友人は午後には帰った。
一緒に朝ごはんを食べた。
トースト(マーマレード、イチジクジャム)、野菜炒め(キャベツ、人参、
玉ネギ、ベーコン)、チーズオムレツ(玉ネギ、イタリアンパセリ、チーズ)
コーンスープと紅茶。
そして、案の定。帰った後はとても寂しくなって、気が抜けた。
こないだ古本屋で二冊210円で購入した本を一気に読む。
先日までは一冊500円だったのに安くなっていたから買った。
妹尾河童の「少年H」上下巻。
ずいぶん前に出た本だ。そしてずいぶん前から読みたかった本だ。
神戸に住んでいた作者の少年時代の第二次世界大戦、空襲や天皇のこと、
軍国主義や友達のこと、町の人のことが綴られている。
クリスチャンだった彼の家の考え方は、一般的な家庭とはまた違うかもしれないけど
でも、彼が、等身大の中学生がどうやって戦争を感じて、どうやって生き抜いて
来たのか、すごく興味深く、よく分かる本だった。
神戸に住んでいる人はもちろん、小学生や中学生にも大人にも読んで欲しいと
思う本だった。
自分がもし彼と同級生だったら、どう考えて、どう戦争の中でくらしていたか
思わずにいられない。時代の流れに流されながら、熱血愛国少女になっていそうな
気もするし、内心戦争がイヤだと思っていても口に出せないご時世、耐えて
世の中に順応しているフリしているような気もする。
戦争の時代とその後とで人々の価値観が大きく変わった。世界観も変わった。
それによって昨日までお国のために死ね、一人でも鬼畜米英を殺せと教えてきた
人々の態度や言動も手のひらを返したように変わった。
彼らも人間。生き抜くためにはあらゆる知恵を絞り、手段を利用したかもしれない。
こどもたちも疑問を感じる子たちばかりではなく、ほとんどは純粋に親や大人の
いうことを信じていた子だろう。
180度の変化の中で、ひどい矛盾と混乱の中で、みんな生きてきたんだな。
そして、そんな戦争中も戦後も、態度が一度も変わらない人たちもいたそうだ。
たとえ世の中がどう変わろうとも、人として恥ずかしくない生き方ができる人で
ありたいものだ。

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